粗がないのもシンドイ

もう10年前の出来事です。

知り合いに私より５歳上の元テレビのリポーターさんがいました。
ご主人はカメラマン。

おしゃれな地域のマンションに住んでいてお子さんが１人。
定期的に家でサロン？を開いて、
毎日の生活をブログに綴っていました。

手作りのおしゃれな料理を写真に撮って、
大きなクリスマスツリーとか、
休日は毎回家族で川下りとか、
ヘリに乗って遊覧飛行とか。
ブログの最後にいつも周りへの感謝を書いて締める。

今思えば、リア充ツイートの先駆けだったのかも。

私から見たらとてもセレブな方なのですが、
私が道を歩いているのを見かけたら、
ついでに車に乗せてくれたりと、なんて自然に気さくな人なんだろうって思っていたのです。

それがある日のブログで、
どうやらご主人が１人で単身赴任しなくてはいけなくなった様なんですが、
その時にその方、とても不安定になっていた様で
ブログに、

私と主人との関係は、他の家のご夫婦の関係とは全く別なんです。
私と主人はもっと深い所で強い絆があるんです。
離れるなんて考えられないんです。
だから、誰も私の気持ちなんてわからない。
と書いてありました。

誰に何を言われたのかわかりませんが、
とても辛い事もお察ししますが、
この方は、他人夫婦をどういう目で見ていたんだろう。
と一気にひいたのを覚えています。

普段、やたらと周りに感謝の言葉を濫用していて、
とても幸せそうな家族に見えていたのに、
一方で周りを見下す様な見方をしていたのかしら？

誰もが羨む様な生活をしているのに、
一方で周りを見下さなくてはいけない理由ってなんだろう？

私の人生は誰も羨んではくれないだろうけれど、
自分で楽しんでいる事は自覚出来ます。

粗がない人生は、
脱線する事が出来なくなって、寧ろしんどくなるのかな？

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