小学生に見て欲しい給与明細講座2


小学生に見て欲しい給与明細講座①  の続きです。

※控除

総支給額=基本給+各手当+交通費(ガソリン代)
手取り=総支給額交通費-健康保険-厚生年金保険-(介護保険)-雇用保険-所得税-住民税



•交通費…割愛しようと思ったのですが、ブラック企業がこの項目を使って労働力を確保しようとする事があるので、一応説明しておきます。
交通費とは労働者が通勤する為に使う費用の事です。公共の乗り物を利用する場合はそのままの額で支給されますが、自家用車で通勤する時は会社の規定に乗っ取り距離とその時の平均燃料費で算出される物です。
うちの車はハイオクでしか乗りません。と言っても通常のガソリン代で出ますが、たまにハイオク基準で払ってくれる経営者もいます。
また、自家用車で通勤させて、自宅から会社までの燃料代までしか払わないのに自家用車で配達や営業をさせる経営者もいます。
経営者ですから、会社が得している事も労働者が損している事も気づいています。
人の良さにつけこむのはブラック企業か予備群です。
通勤費は義務ではないので、手当としない会社もあります。
届け物を頼まれたり、外回りの営業だったりで交通費がかかりそうな時は事前に会社に確認した方がいいと思います。



・健康保険・厚生年金保険…健康保険は、安く医療を受けるために、国が運営している保険です。
厚生年金保険は、病気や怪我で働けなくなったり、一家の大黒柱が亡くなったり、自分が高齢になって働けなくなった時に、国で生活の補助として資産運用している積み立て金です。
健康保険・厚生年金は納める所が同じなので、一緒に扱われることが多いですが、徴収されている目的は別です。

納める額は算定基礎といって4月、5月、6月の給与の平均を出した標準額という数字が基本になります。保険料額表 という都道府県毎に算出された一覧表に定められた所から決まります。
この額はどんなに遠い所から通勤していても、たまたま4月だけ多く働いて残業代が多く出ても、4月、5月、6月の総支給額から決まります。
この2つは会社で半分負担してくれます。つまり、個人事業主の方と比べると目に見えない所得があるという事です。

そして、この時定められた標準額は、自分が病気や怪我、高齢で働けない状況になったり、自分がこの世を去る事になった時に自分や自分の愛する家族を守る為に重要な数字となります。
会社で社会保険をかけて貰える事がどれだけ重要な事なのか伝わったでしょうか。

法人化している会社では全ての会社が加入していないといけません。個人事務所では従業員5人以上いる場合は加入しないといけません。
経営者のビジョンに賛同出来ず、正社員とバイトの区別があいまいな会社はバイトのつもりで働くのが賢明だと思います。経営者の、頑張ったら保険に入れてやる〜なんて言葉に夢を見てはいけません。

続きはまた次回。

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